ご相談内容【想定相談事例】
大阪市内で飲食店を経営しています。従業員は正社員3名、アルバイト8名です。
正社員を採用する時は雇用契約書を作成していますが、アルバイトについては今まで口頭での約束だけで済ませてきました。最近、労務管理を適正化するために、アルバイトにも雇用契約書を作成しようと考えています。
正社員用の契約書のひな形があるのですが、そのまま使ってアルバイト用に書き換えればいいのでしょうか?それとも、アルバイト専用の契約書を作る必要がありますか?
お悩み
- アルバイトにも雇用契約書は必要?
- 正社員用をそのまま使っていい?
- アルバイトで特に注意すべき項目は?
- 労働条件通知書との違いは?
結論:アルバイト用の契約書が必要です
結論から申し上げますと、正社員用の雇用契約書をそのまま使うことはお勧めしません。
アルバイトと正社員では、雇用形態が大きく異なるため、記載すべき内容も変わってきます。
アルバイト用の雇用契約書を別途作成しましょう。
また、アルバイトには「パートタイム・有期雇用労働法」により、正社員とは異なる追加の明示事項があります。
正社員とアルバイトの違い(契約に反映したい点)
- 雇用期間
- 正社員:無期が中心
- アルバイト:有期が多く、更新有無・上限の扱いも明確化
- 労働時間
- 正社員:フルタイム前提
- アルバイト:短時間・シフト制、変更手続や期限も規定
- 賃金の形
- 正社員:月給中心
- アルバイト:時給が中心、割増や締切・支払の明確化
アルバイト用雇用契約書の記載事項
必ず記載すべき項目(絶対的明示事項)
正社員と同じく、以下の項目は必ず書面で明示します。
- 労働契約の期間(例:2025年11月1日~2026年1月31日)
- 就業の場所・業務内容
- 始業・終業時刻、休憩時間
- 休日
- 賃金の決定・計算・支払方法、締切日・支払日
- 退職に関する事項
アルバイト特有の追加明示事項
パートタイム・有期雇用労働法により、アルバイトには以下の4項目も必ず明示する必要があります。
① 昇給の有無
② 退職金の有無
③ 賞与の有無
④ 相談窓口(雇用管理の改善等に関する事項の相談窓口)
これらは「有」「無」を明記するだけでOKです。
労働条件通知書との違い
雇用契約書
- 労使双方が署名・押印する
- 双方の合意を証明する書面
- 作成は任意(ただし推奨)
労働条件通知書
- 会社から労働者へ一方的に交付
- 交付は法律で義務
- 労働者の署名は不要
実務では、両方を兼ねた「雇用契約書兼労働条件通知書」を作成するのが一般的です。
よくある質問
Q1:正社員とアルバイトで契約書を分けないとダメ?
A:はい、分けることをお勧めします。
雇用形態が大きく異なるため、記載内容も変わります。混在させると分かりにくくなります。
Q2:アルバイト全員に同じ契約書でいい?
A:基本的にはOKですが、個別の条件(時給、勤務時間など)は変えます。
テンプレートを作成し、個別条件だけを書き換えて使用しましょう。
Q3:今働いているアルバイトにも遡って作成すべき?
A:はい、できるだけ早く作成しましょう。
契約更新のタイミングで作成すると自然です。
正社員用をベースにしつつ、
アルバイトの実態に合わせた内容に修正しましょう。
上本町社会保険労務士事務所では、
アルバイト用の雇用契約書作成をサポートしています。
「どこをどう変えればいいか分からない」
「自社に合った契約書を作りたい」
そんなお悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください。

