制度概要
働き方改革推進支援助成金は、中小企業事業主が労働時間の短縮や年次有給休暇の促進などの働き方改革に取り組む際に、その実施に要した費用の一部を助成する制度です。
重要なお知らせ:2025年度は「賃上げ支援助成金パッケージ」として大幅に拡充され、92億円の予算が計上されています。申請受付期間は2025年4月1日~2025年11月28日となっています。12
2025年度のコース構成
2025年度の働き方改革推進支援助成金は、以下の4つのコースで構成されています:
1. 業種別課題対応コース
建設業、運送業、病院等、砂糖製造業を対象とした専門的なコースです。
支給額:25~550万円(賃上げ加算6~360万円)
2. 労働時間短縮・年休促進支援コース
労働時間の短縮や年次有給休暇の取得促進を支援するコースです。
支給額:25~200万円(賃上げ加算6~360万円)
3. 勤務間インターバル導入コース
勤務間インターバル制度の導入を支援するコースです。
支給額:50~120万円(賃上げ加算6~360万円)
4. 団体推進コース
事業主団体が構成員企業の働き方改革を支援する場合のコースです。
支給額:最大1,000万円
2025年度の重要な拡充内容
賃上げ加算の大幅強化
2025年度から賃上げ加算が大幅に強化されています:
- 3%賃上げ:基本助成額の1/4加算
- 5%賃上げ:基本助成額の1/2加算
- 7%賃上げ:基本助成額の3/4加算(新設)
- 労働者数30人以下の事業場:賃上げ加算が倍額
最大助成額の大幅増額
従来と比較して支給額が大幅に増額されています:
- 業種別課題対応コース:最大910万円(基本550万円+賃上げ加算360万円)
- 労働時間短縮・年休促進支援コース:最大560万円(基本200万円+賃上げ加算360万円)
- 勤務間インターバル導入コース:最大480万円(基本120万円+賃上げ加算360万円)
適用対象
対象となる事業者の条件
- 雇用保険の被保険者を雇用している中小企業事業主が対象
- 公的助成金の不正受給歴がないこと
- 労働基準法の違反などがないこと
中小企業の定義
| 業種 | 資本金または出資総額 | 常時雇用する労働者数 |
|---|---|---|
| 小売業・飲食店 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| その他の業種 | 3億円以下 | 300人以下 |
申請条件
基本的な条件
- 事業主は、労働者の働き方改革に関する計画(働き方改革計画)を作成し、労働組合等の意見を聴いて、都道府県労働局に提出する必要があります
- 事業主は、働き方改革計画に基づいて、労働時間の短縮や年次有給休暇の促進などの取組を実施する必要があります
- 事業主は、働き方改革の実施後、支給申請書や添付書類を事業所の所在地を管轄する都道府県労働局またはハローワークに提出する必要があります
賃上げ加算の条件
2025年度新設・強化された賃上げ加算を受けるためには:
- 事業実施計画において賃金引上げ計画を策定
- 計画期間中に基本給の引上げを実施
- **3%、5%、7%**のいずれかの引上げ率を達成
申請スケジュール
2025年度の申請期間
| 項目 | 期限 |
|---|---|
| 申請受付期間 | 2025年4月1日~2025年11月28日 |
| 事業実施期限 | 交付決定日から1~2ヶ月後 |
| 支給申請期限 | 事業終了から30日後 |
注意:予算に達した場合は、期限前でも受付を終了する可能性があります。
必要書類
申請時に必要な書類
- 働き方改革計画書
- 支給申請書
- 就業規則
- 賃金台帳
- 社会保険の加入証明書
- 賃金引上げ計画書(賃上げ加算申請時)
成功事例
業種別課題対応コースの活用例
建設業A社の事例:
- 取組内容:労働時間管理システム導入、5%賃上げ実施
- 助成額:基本助成250万円+賃上げ加算125万円=375万円
- 効果:労働時間20%削減、離職率半減
労働時間短縮・年休促進支援コースの活用例
製造業B社の事例:
- 取組内容:年休取得促進システム導入、7%賃上げ実施
- 助成額:基本助成150万円+賃上げ加算112.5万円=262.5万円
- 効果:年休取得率70%向上、従業員満足度大幅改善
勤務間インターバル導入コースの活用例
医療業C社の事例:
- 取組内容:11時間インターバル制度導入、3%賃上げ実施
- 助成額:基本助成100万円+賃上げ加算25万円=125万円
- 効果:従業員の疲労軽減、医療事故リスク低下
小規模事業場での倍額加算事例
サービス業D社(従業員25名)の事例:
- 取組内容:労働時間短縮、5%賃上げ実施
- 助成額:基本助成120万円+賃上げ加算120万円(倍額適用)=240万円
- 効果:人材確保力向上、生産性20%改善
2025年度の特別措置
恒常的長時間労働企業への配慮
2025年度から新設された特別措置として、恒常的な長時間労働が認められる企業における設備投資について、一部助成対象の要件が緩和されています。
中小企業への重点支援
- 労働者数30人以下の事業場では賃上げ加算が倍額
- 申請手続きの簡素化
- 相談窓口の拡充
まとめ
2025年度の働き方改革推進支援助成金は、「賃上げ支援助成金パッケージ」として過去最大規模の拡充が実施されています。特に重要なポイントは:
- 予算92億円の大幅拡充
- 賃上げ加算の強化:最大360万円
- 30人以下事業場の倍額制度
- 7%賃上げ加算の新設
この制度を活用することで、企業は働き方改革の推進と同時に、従業員の賃上げを実現し、人材確保と企業競争力の向上を図ることができます。
申請期間は2025年11月28日までですが、予算到達による早期締切の可能性もあるため、お早めの検討をお勧めします。
最新の詳細情報については、厚生労働省のホームページをご確認ください。
参照
石川労働局 > 働き方改革推進支援助成金の活用事例のご紹介
https://jsite.mhlw.go.jp/ishikawa-roudoukyoku/content/contents/001123522.pdf
厚生労働省の働き方改革 特設サイト
https://hatarakikatakaikaku.mhlw.go.jp/
