移動【就業規則チェックリスト】

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  • 業務命令としての配置転換についての記載はあるか
  • 業務命令としての出向についての記載はあるか(必要な場合のみ)
  • 業務命令としての職種、職務変更についての記載はあるか
  • 異動等業務命令を正当な理由なしに拒むことはできない旨の記載はあるか
  • 配置転換に際しての配慮義務に関する記載はあるか
  • 出向に関して、期間、労働条件の取り扱いに関する記載はあるか
  • 業務引き継ぎに関する記載はあるか
  • 赴任についてその時期に関する記載はあるか

業務命令としての配置転換についての記載
【必要性】
配置転換の記載は、会社がビジネスニーズに応じて柔軟に人員配置を行うための重要な根拠となります。また、従業員に対して配置転換の可能性や基準をあらかじめ明示することで、納得感を高め、異動に関するトラブルの予防にもつながります。
【リスク】
配置転換の記載をしていない場合、従業員は自己の配置転換が適当であるかどうかの判断基準を知ることができず、結果として異動を巡る紛争が発生した際に、会社側が妥当な手続きを踏んだという証明が困難になります。

業務命令としての出向についての記載(必要な場合のみ)
【必要性】
出向は従業員のキャリアパスに大きな影響を及ぼすものであり、それに関する記載は、従業員が前もって理解し、心の準備をするために必須です。さらに、出向に関する条件や手続きを明らかにすることで、出向期間中の労働関係を明確にし、双方にとっての不明瞭な点を排除します。
【リスク】
記載を怠ると、出向の条件や期間等に関する不透明さが生じ、従業員の不信感を招いたり、場合によっては訴訟のリスクを高めることになりかねません。

業務命令としての職種、職務変更についての記載
【必要性】
職種や職務の変更に関する記載は、従業員が自分の職務に関して明確な理解を持ち、適切に仕事を遂行するための基盤を提供します。これにより、職務に対する期待の不一致を排除し、適正な人材管理が行えるようになります。
【リスク】
記載がない場合、職務変更時の認識の齟齬が生じ、従業員の不満や業務効率の低下、さらには法的な紛争に発展するリスクがあります