重要判例

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勤務命令と権利濫用【東亜ペイント事件】

東亜ペイント事件 頻繁に転勤を伴う会社に入社した社員が、家庭の事情を理由に転勤を拒否したが、会社は転勤命令を発令し、それに従わなかったことを懲戒事由として社員を解雇した事案。 争点・結論 会社は個別の同意なしに転勤を命じることができるか、転...
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精神的健康と安全配慮【東芝うつ病事件】

東芝うつ病事件 過重労働でうつ病になり、休職期間満了により解雇された元社員が、解雇無効や損害賠償を求めた事案。 争点・結論 うつ病の発症は業務起因性と認められるか、使用者は安全配慮義務を違反したか、元社員の過失相殺や素因減額があるかが争点と...
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選択定年制による早期退職【神奈川信用農業協同組合事件】

神奈川信用農業協同組合事件 経営悪化により解散が不可避となった信用農業協同組合が、選択定年制の廃止と適用拒否をしたことに対して、同制度による退職の申出をした職員が割増退職金の支払いを求めた事案。 争点・結論 選択定年制による退職の申出に対す...
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管理監督者の深夜割増賃金【ことぶき事件】

ことぶき事件 美容室と理容室を経営する会社の総店長として勤務していた労働者が、退職後に深夜割増賃金の支払いを会社に求めた事案。 争点・結論 管理監督者に該当する労働者にも、労働基準法第37条第3項の規定が適用され、深夜割増賃金を請求できるか...
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労務提供と賃金請求権【片山組事件】

片山組事件 建築工事現場で現場監督業務に従事していた労働者が、バセドウ病に罹患し、事務作業に従事できると申し出たが、会社が自宅治療を命じて欠勤扱いとし、賃金を支払わなかった事案。 争点・結論 労働者が職種や業務内容を特定しないで労働契約を締...
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争議抗議中の賃金【水道機工事件】

水道機工事件 労働組合が外勤・出張拒否闘争と電話応対拒否闘争を行っている期間中に、会社が組合員に出張・外勤の業務を命じたが、組合員は業務命令を拒否して内勤業務に従事した。会社は業務命令を拒否した時間に対する賃金を減額した。組合員は賃金の支払...
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労働基準法上の労働者【関西医科大学研修医事件】

関西医科大学研修医事件 関西医科大学付属病院で臨床研修に従事していた26歳の研修医が、過重な労働により過労死した事件。遺族は、研修医は労働基準法や最低賃金法の対象となる労働者であり、大学は安全配慮義務や最低賃金の支払い義務を怠ったとして、損...
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労働協約による賃金請求権と債券放棄の合意【平尾事件】

平尾事件 経営危機にある会社Yが、労働組合との労働協約によって、従業員の賃金請求権を3回もカットし、さらに組合を通して債権放棄の合意をしたことに対して、従業員Xが賃金の支払いを求めた事案。 争点・結論 労働協約による賃金請求権のカットや債権...
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労働委員会の救済命令と適法性【ネスレ日本(東京販売事務所・島田工場)事件】

ネスレ日本(東京販売事務所・島田工場)事件 会社内に分裂した2つの組合のうち、一方の組合からの団交申入れを拒否し、その組合員の給与から組合費をチェック・オフして他方の組合に交付した会社の行為が不当労働行為に当たるかどうかが争われたものです。...
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労働組合費納付と努力義務【国労広島地本事件】

国労広島地本事件 国鉄労働組合(以下「国労」という。)が、脱退した組合員に対して、脱退前の未納の一般組合費と臨時組合費の支払いを請求した事案。 争点・結論 組合員が納付する義務を負う臨時組合費の範囲とその判断基準が争点となった。最高裁は、臨...