宿泊業の就業規則総合確認リスト（50項目）
基本的記載事項
- □ 始業・終業時刻がシフト制を含め明確に規定されているか
- □ 休憩時間の長さと取得方法が具体的に記載されているか
- □ 休日設定（法定休日と所定休日の区別）が明記されているか
- □ 賃金の決定方法・計算方法・支払日が明記されているか
- □ 退職事由・手続き・解雇条件が適切に規定されているか
労働時間管理
- □ フロントスタッフの手待ち時間の取扱いが規定されているか
- □ 制服着替え時間の労働時間該当性について記載があるか
- □ 深夜業務（22:00-5:00）の割増賃金計算方法が明記されているか
- □ 勤怠管理システムの運用ルール（打刻方法など）が規定されているか
- □ 労働時間管理責任者の選任と役割が明確化されているか
変形労働時間制と36協定
- □ 変形労働時間制の種類と適用範囲が明確に規定されているか
- □ 1ヶ月または1年単位の変形労働時間制運用手順が具体的に記載されているか
- □ 特別条項付き36協定の上限（月100時間未満・複数月平均80時間以内）に対応しているか
- □ 繁忙期（GW・お盆・年末年始）対応の特別条項設計が適切か
- □ 36協定の更新手続きと従業員代表選出方法が規定されているか
シフト管理と休日設計
- □ シフト表の作成手順と公開時期（1ヶ月前など）が明記されているか
- □ シフト変更手続き（会社都合・従業員都合別）が具体的に規定されているか
- □ 年次有給休暇の時季変更権行使基準が適切に設定されているか
- □ 年5日の年次有給休暇取得義務化への対応策が規定されているか
- □ 休日出勤のローテーション設計と公平性確保策が記載されているか
接客・マナー規定
- □ 接客の基本姿勢と施設グレードに応じたサービス基準が明記されているか
- □ 接客用語や挨拶の基準が具体的に規定されているか
- □ 接客不備に対する指導・教育体制が段階的に規定されているか
- □ サービス品質評価と表彰制度が設けられているか
- □ 外国人宿泊客対応のガイドラインがあるか
制服・身だしなみ
- □ 職種別（フロント・客室清掃・料飲など）の制服規定が具体的に記載されているか
- □ 髪型・爪・化粧・アクセサリーなどの詳細基準が明記されているか
- □ 制服の貸与・管理・返却に関するルールが規定されているか
- □ 多様性への配慮（性別・宗教・身体的特性など）が反映されているか
- □ 違反時の指導・懲戒基準が設けられているか
顧客情報管理と守秘義務
- □ 顧客情報へのアクセス権限と取扱いルールが明確に規定されているか
- □ SNS利用ガイドラインが具体的に記載されているか
- □ 守秘義務違反に対する懲戒規定が明記されているか
- □ 個人情報保護法に基づく管理体制が規定されているか
- □ チップ（心付け）の取扱いルールが明確に定められているか
施設・備品管理
- □ 宿泊施設の施設・備品の私的利用禁止が明記されているか
- □ アメニティ・タオル等の持ち出し禁止が規定されているか
- □ 従業員の館内利用（宿泊・食事など）のルールが設けられているか
- □ 喫煙可能場所や喫煙ルールが健康増進法に沿って規定されているか
- □ 緊急時（災害・事故など）の対応手順が規定されているか
法改正対応と周知方法
- □ 法改正情報の収集と就業規則への反映プロセスが規定されているか
- □ 就業規則の定期見直しサイクル（年1回など）が設定されているか
- □ 従業員への周知方法（掲示・配布・電子媒体など）が具体的に規定されているか
- □ 周知状況の証拠保全方法（閲覧記録など）が定められているか
- □ 労働基準監督署への届出手続き担当者と手順が明確か
運用管理と実態との整合性
- □ 現場管理者からのフィードバック収集システムが構築されているか
- □ 従業員アンケートの実施と反映プロセスが規定されているか
- □ 労使トラブル発生時の対応手順が明記されているか
- □ PDCAサイクルによる継続的改善の仕組みが整備されているか
- □ 就業規則と実態の乖離を防ぐ定期点検の責任者と方法が定められているか
このチェックリストを活用し、自社の就業規則を定期的に点検することで、法令遵守と実効性のバランスがとれた「生きた就業規則」を維持することができます。特に宿泊業特有の項目（6-10、11-15、16-20、21-25、35-40番）は重点的にチェックすることをお勧めします。
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